曼珠沙華〜彼岸花〜

夢か現か・・・
　　

体がふわふわ浮くような浮遊感に包まれ、

気がつけば田舎の畦道を歩いていた。
血で赤く染めたような赤い花が咲いていた。
曼珠沙華っていう花だっけ

僕はどうやってここまで歩いてきたのか・・・
　

徹夜で予定外のレポートを書き上げ、
職場に提出したのは覚えているが・・・

帰りにぼうっとして、
赤信号を渡ろうとした時・・・

すごい轟音がして、
体に衝撃が走り・・・

　　　
そして気がついたらそこにいた。
　　　　

川が見えます。
そして川の向こう側では幸せそうに微笑み合う人々がいます。

よくわわからないが、
この橋を渡り、
向こう側へ行ったら二度と帰れないような気がした。
向こう側に目を凝らすと、

　　　
　　　

ムーディ勝山さんに似た人がいた。

　　　

　　　
そっか、そういう事だったのか、
自分の立っている場所がやっと理解することができた。
僕は来てはいけないところに来てしまったのか。

この境界線の川を渡れば
僕はもうそっちの人になってしまう・・・

　　　　

僕は一発屋どころか
一発と呼べるようなものは何も打ち上げていない

まだそっちには行けない

悩んだけど、
僕はムーディ勝山さんに似た人の視線を、

右から左へ受け流し、

Uターンをして家路に着いた。

 

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